amazarashi 心に刺さるライブツアーごとのMC集

アーティスト

どうしようもない過去を抱えながらも、
それでも、明日を信じたいと思っている人へ

誰にも届かなくてもいい
誰にもわかってもらえなくてもいい

それでも、言葉にしなければ生きていけなかった——
そんな切実な想いから生まれた音楽がある

amazarashi
自分のために歌い続けてきたその言葉たちは
気づけば、誰かの痛みに寄り添っていた

そして、ライブで語られるMCには
飾らない本音と、どうしようもなさと
それでも前を向こうとする力がある

この記事は、amazarashiのライブMCを
切り取られた一文ではなく、
ツアーごとの流れを保ったまま読めるよう整理したものです。

記録や文字起こしを目的としたものではなく、
あの夜、どんな言葉がどんな順番で語られていたのか——
その連なりに、もう一度触れたい人のために構成しています。

今回は、そんなamazarashiのライブMCから、
心に刺さった言葉たちを紹介します。

世界分岐~MC~

ありがとうございます
ツアーファイナル
えーと
すごい感慨深いです
アルバム作ってる時は
本当に世界を終われって思いながら
作ったんですけど
でもこうやって
全国行ってライブして
また綺麗なものいっぱい貰ったんで
みんなにもメンバーにもスタッフのみなさんにも
ありがとうございます
またこれ青森帰って
形にしたいと思うんで
またよろしくお願いします
ありがとうございました

その期に及んで
人間を愛せるのか
その期に及んで
世界を愛せるのか
愚かで
無様で
間違いだらけで
それでも人生は美しいと言えるのか
最後の曲です
ライフイズビューティフル

セットリスト

1.収束
2.季節は次々死んでいく
3.タクシードライバー
4.性善説
5.雨男
6.ラブソング
7.スピードと摩擦
8.コンビニ傘
9.百年経ったら
10.花は誰かの死体に咲く
11.夏を待ってました
12.スターライト
13.しらふ
14.美しき思い出
15.多数決
16.エンディングテーマ
17.ライフイズビューティフル

メッセージボトル~MC~

終わりから始まった僕らに
怖いものなんて何もなかった
旅路にあてはなく
ここじゃないどこかを探す
雨風に揺蕩う(たゆたう)
波間にメッセージボトル
恒久的な欠落を
埋めようともがくあの日の覚悟
あれから7年後
ようやくたどり着いたこの岸辺へと
正解でも間違いでも
それがわかるのはどうせ未来
そう言って託した未来に
今、立って
結局言えることなんて
何一つなくて
吐き出すたびに擦り減り
抗うたびに傷つき
けどそれ故の気付き
書き留めるだけの日々
空白を埋める生き死に
手を差し伸べてくれた導き
手放した分の重み
背負い歩き続ける意味
何か変わると信じて託した言葉
音の間
過去から見れば今日の僕が
合わせるつじつま
5分40秒答え合わせ
過ぎた時間こそ笑え
間違ってなかったと
言うための今日だ
逃げ道でもない
感傷でもない
凍える夜にすがりつける温み
そういう記憶だけを思い出と呼んで
帰らんと決めたらまた旅路へ戻れ
今日だってどうせ止まない雨
運命と呼ばれる全てを疑え
降らば降れと天を睨みつけ
どうか挫けることなく
光へ進め

ありがとうございます
メッセージボトルツアー
ようやく終わりを迎えることが
できそうです
ずっと胸につっかえものが
あるような感じで
だったんですけど
すごい今日歌ってて
このメンバーでやれて
なんか終わるのも
もったいないなって思いながら
やってました
今日はありがとうございます
アマチュア時代に
やってたイベントの名前が
メッセージボトルで
あれから7年だが8年だが経って
すごい会場も大きくなって
人もたくさん見てくれて
なんかでも
それでも今でも
当たり前のように
辛いこともあるし
あん時と同じみたいに
死にたい夜だっていまだにあるし
それでも皆さんの顔が見れて
このメンバーでやれて
なんかよかったんじゃないかなって
思えました
ありがとうございます
次の曲は多分
このツアーのテーマ曲に
テーマ曲みたいに
なってしまいました
たられば

僕は強い人間になりたかった
僕は優しい人間になりたかった
完璧な人間になりたかった
なりそこなった自分を生きて
理想の成れの果てとして生きて
疲れ切った体で
散々枯らした声で
何千小節を費やして
何万文字を費やして
僕らが掴み取るものとは
一体なんだ
失敗も挫折も恥も嘲笑も
あらゆる後悔が
いずれ僕らが諦めるだろうと
高を括っている
それでも進むこの一歩だ
次の一歩で滑落して
そこで死んでもいいと思える一歩だ
ただそれだけが
ただただそれこそが
僕の僕らの
命にふさわしい

セットリスト

1.ポエジー
2.ヒーロー
3.ヨクト
4.隅田川
5.ワンルーム叙事詩
6.奇跡
7.メーデーメーデー
8.ピアノ泥棒
9.つじつま合わせに生まれた僕等
10.少年少女
11.後期衝動
12.フィロソフィー
13.空に歌えば
14.ひろ
15.しらふ
16.美しき思い出
17.たられば
18.命にふさわしい
19.スターライト

理論武装解除~MC~

ありがとうございます
amazarashiの秋田です
今日2日目なんですけど
やっぱりこの広いところに
1人だと慣れませんね
えっとライブやってる時は
すごく長く感じるんですけど
終わってしまうとあっという間で
そういう一瞬のわいと
皆さんについての歌がありますんで
それを歌います
ナモナキヒト

こうやって弾き語りしてると
すごい昔のアマチュア時代の豊川と2人で
やっていたことを思い出すんですけど
なんかこうやって初めて
弾き語りライブやって
あの頃と地続きだったんだなって
思うことが出来た気がします
その頃から毎回、ライブで毎回
歌ってた曲
歌います
隅田川

今年はホント色々ありまして
えーと
ツアーとタイアップもたくさん
やらせていただいたし
割と大変だった1年だなって思うんですけど
なんか辛いこともたくさんあって
まぁでも楽しいこともたくさんあって
嬉しいこともあって
その全部がなんか歌になるんだったら
それはその良い1年だったって言えるのかなって
12月になって思います
次の曲もそういう曲です
たられば

あのさっき楽屋で
緊張してたら
サポートメンバーのみんなが
集まってきてくれて
今日見に来てくれてて
あーなんかやっぱバンドっていいなって
思ったんですけど
次は昔やってたバンド仲間に向けて
作った歌です
ライフイズビューティフル

あの2,3年前に作った曲で
まだ音源にしてないやつがあって
えー新しいアルバムにも
入ってない曲なんですけど
あの2人でやるのに合うかなと思って
ちょっとやってみます
夕立旅立ち

せっかく豊川が来たので
わいたちの始まりの歌
歌いたいと思います。
光、再考

ありがとうございます
豊川にはもう帰ってもらって
あと2曲また1人で歌わせてください
あの次の曲はえっと皆さん
皆さんに大事にしてもらってる曲で
それでわいも大事な曲になりました
僕が死のうと思ったのは

ありがとうございます
最後の曲です
別れの曲です
悲しみ一つ残さないで

ありがとうございました
amazarashiの秋田ひろむでした
また会いましょう

セットリスト

1.夏を待ってました
2.ジュブナイル
3.ナモナキヒト
4.ラブソング
5.隅田川
6.ヒーロー
7.たられば
8.空洞空洞
9.ライフイズビューティフル
10.フィロソフィー
11.夕立旅立ち
12.空に歌えば
13.光、再考
14.ぼくが死のうと思ったのは
15.悲しみ一つも残さないで

地方都市のメメント・モリ~MC~

地方都市のメメントモリツアー
限られた時間の中
この旅路は
距離にして
1万1000キロメートル
時間にしたら
11年分
費やす言葉は
1万1837文字
全国各地の様々な街で
懸命に暮らすあなたの
もしくは無為に過ごす
死にたがりのあなたに
悲喜こもごもを歌ってきました
言葉は積み重なる
言葉によって人間は作られて
その言葉は生活によって作られる
わいがわいを語るとき
あなたがあなたを語るとき
やむにやまれずいう言葉
言うべくして言う言葉
偶然じゃなく
思いつきじゃなく
うわべじゃなく
必然の言葉
死にたい夜を超えて
それを歌いに来ました
あなたの暮らす街はどんな街ですか
”この街で生きている”

光が差せば
どこかに影が落ちるように
人がより集まって暮らす以上は
影をはらんでしまうのは
街の必然かもしれません
例えば争ったり
いがみ合ったり
日々の尖った部分も
例えばいじめも
不景気も
裏切りも
欺きも
例えば災害の傷跡も
人の手に負えない負債も
賛成も反対も
街を出ていく友も
立ち行かない人生も
死にたい夜も
暮らす街に文句を言いだしたら
きりがないですが
それでも嫌いになれない理由は
それでも出ていけない理由はただ1つ
そこで懸命に暮らす美しい人たちを
知っているからです
”水槽”

ありがとうございます
ツアーファイナル
まだアジアツアーの頃から
このメンバーでやって
なんかめっちゃ時間経ったなって
思ったんですけど
つい3か月前らしくて
なんかすごい濃密な
時間を過ごせたなと思っています
ありがとうございます
もうここまできたら
何も言うことはありません
あと2曲
思い残すことがないように
歌います

ありがとうございます
最後の曲です
11年前
錆びれた地方都市でこの歌から全てが始まりました
スターライト

後ろ向き
逃げたがり
死にたがり
不満抱えて
不安抱えて
やむにやまれず
逃げ込んだ
この夜の向こうに
答えはあるのか
限られた時間の中
この旅路は距離にして
1万1000キロメートル
時間にしたら
11年分
費やした言葉は
1万1837文字
死にたい夜を超えて
今、ここに立っています
日々は続く
人生は続く
このツアーが終われば
わいもあなたも
また日々の暮らしの中へと戻ります
その日常の濁流に埋没しそうなとき
今日の言葉たちが
輝きを持って
何かしらのひらめきに
なってくれたら
これ以上の幸いはありません
またこの街で
もしくはこの世界のどこかで
もしくはあなたの住む街で
また必ず生きて会いましょう
言いたいことはこれで全部
amazarashiのツアーは終了です
だけど最後に1つだけ
ありがとうございました

セットリスト

1.ワードプロセッサー
2.空洞空洞
3.フィロソフィー
4.この街で生きている
5.たられば
6.月曜日
7.未来づくり
8.バケモノ
9.ムカデ
10.冬が来る前に
11.ハルキオンザロード
12.空に歌えば
13.水槽
14.ぼくら対せかい
15.多数決
16.命にふさわしい
17.悲しみ一つも残さないで
18.スターライト

未来になれなかった全ての夜に~MC~

今日に至るまで
色んな夜を超えてきたはずです
悔しかった夜
報われなかった夜
そういう色々あったでは
すまされない
色々の1つ1つを
つまびらかにするために
歌いに来ました
音楽は終わります
このライブもすぐに終わります
だから僕らの役目は
この夜を終わらせることです
新しく始まるもののために
あの夜
打ちのめされた歯がゆい夜に
いつか見てろのいつかだけが
僕にとっての未来でした
外でうるさい雨の音に
繰り返した恨みごとは
かき消されました
もう一度 もう一度

その夜
すでに終わっていた僕は
日陰で生きていた僕は
全てから忘れ去られた僕は
言葉にすること以外
存在を証明する方法がありませんでした
ゼロから1にするために
僕は音楽と言葉を用いました
1から10にするために
地元の仲間が救ってくれました
10から100になる頃
気付けば理解者がたくさんいました
あの夜
紛れもなく僕はゼロでした
そういう夜のことです

若くして死んだ彼は
僕にとって青春の象徴です
そして、あの日以来
僕にとって青春とは
安寧との闘争です
あの夜からずっと
背後霊が僕を見張っています
あの夜からずっと

ツアーファイナル
ありがとうございます
ここまできたら
何も言うことないんですけど
色々あるだろうなって思って
ツアーに出たら
やっぱり色々あって
でもだからこそ
楽しいし
大変な分、得るものもあるし
なんかこういうこと
一生やっていけたら
幸せだなって思いました
またこのツアーが終わったら
製作活動になるんですけど
またいいもの作って
みんなに会いに来たいと思います
ありがとうございました

今回のツアーは昔を振り返る
ライブなんですが
昔では言えなかったことを
歌いたいと思っています
今だからこそ歌えることがあります
あの夜奪われた言葉を取り戻すために

あの夜言いたくても言えなかった言葉を
あの夜ずっと誰かに言って貰いたかった言葉を
未来になれなかった全ての夜に

バカにした夜に
無謀だと嘲笑った夜に
悔しかった夜に
報われなかった夜に
未来になれなかった全ての夜に
借りを返しに来ました
このライブはもう終わりです
終わらせるために始めたこのライブも
もう終わりです
新しく始まるもののために
この今日という夜の向こう側で
わいとあなたの人生の続きを
始めるために
そして終わりと始まりを
喜びと悲しみを
光と影を
繰り返した夜の向こう側で
また生きて会えることを
楽しみにしています
言いたいことは言うべきです
どんな状況においても
だから最後に
今言うべき言葉を
ありがとうございました!!
ありがとう!

セットリスト

1.後期衝動
2.リビングデッド
3.ヒーロー
4.もう一度
5.たられば
6.さよならごっこ
7.月曜日
8.それを言葉という
9.光、再考
10.アイザック
11.季節は次々死んでいく
12.命にふさわしい
13.ひろ
14.空洞空洞
15.空に歌えば
16.千年幸福論
17.ロングホープ・フィリア
18.独白
19.未来になれなかったあの夜に

ボイコット~MC~

僕らの日々は
壊れては再生を繰り返し
その円環を巡りながら
同時に時間を降下する
なんでもない1日も
ひどかったこの1年も
ようやく始まったこのツアーも
例外なく終わりがある
転がるから消耗するのか
消耗することで転がるのか
いずれにしても
痛みと前進はかたくなに手を繋ぎ
今日もエンディングを迎えに行く
こんな時代だから
守らなければならないものについて
そのために
僕らが果たすべき拒絶について
全てを明らかにして
エンディングで別れの歌を歌うために
立ち返る始まりの話
もうだめだという時
行くなととがめるあの声
耳を澄ませば
僕らの遠い始まりが
いくつもの始まるために
終わった嘆きが
祭りばやしや
雪の積もる静寂に紛れて
聞こえる

これは後悔の話
いつも兆しはあまりにも微かで
見過ごしてしまう
1日では気付かないが
数年たってようやく気付く
たった今この瞬間
受諾と拒絶
その選択が
数年後の大きな変化になるのを
僕らは何度も目にしてきた

そして我に返り
自分の人生に立ち返る
今日も混んでる地下鉄
不毛な憤りはいさめる
仕事がなくなり
持て余した時間に悲観が居座り
錯覚解くには足らない
人一人たったふたつの眼差し
言葉では届かない生きるか死ぬかの天秤に
境界を線引くこっちと向こうとかじる放火魔
こっから不安と悲観をセッションする切り取り線
移ろう人類の未明足りなかった君の視線

千年先まで届く僕らの願いを
それを語るに足る僕らの祈りの言葉を
取り戻せ

ありがとうございます
何かと大変な時期なんですけど
こんなにたくさん見に来てくださって
ありがとうございます
こういう
コロナでこういう風になっちゃって
大変は大変なんですけど
その分なんか
やりたいこととか
やれないこととか
すごいそぎ落とされて
シンプルに
自分の気持ちと向き合ってる気がします
全部願ったことは
叶えばいいんですけど
それはまぁ難しいんで
一個ずつやれるとっから
やっていきたいと思います
今日もそうです
今日もやれてよかったです
ありがとうございます

叶った夢と叶わなかった夢
真っ暗な夜にとどめようとするのは
たいてい叶わなかった願い
この夜を振りほどいて
明日へ向かうために
決別の歌を
あの日から疎遠になってしまった友達へ
はからずも別れてしまった愛する人へ
あの日、諦めてしまった夢
もう無理だと泣きはらしていた自分自身へ
決別の歌を
未来になれなかったあの夜に

私は拒絶する
真っ暗な夜にただ言葉に詰まる臆病さを
私は拒絶する
自分を傷つけようとする自分自身を
私は拒絶する
私の命を許可しようとするものを
私は拒絶する
私の旅路を値踏みしようとする全てを
許可されて生きる命じゃない
許されて歩く旅路じゃない
痛みをこらえて
無力感にさいなまれ
多くの選択を繰り返し
壊れては再生を繰り返し
私は私となって
あなたはあなたとなって
ようやく今日
この夜で交わった
今日と明日の
終わりと始まりの
円環と円環の十字路
痛みと前進はかたくなに手を繋ぎ
今日もエンディングを迎えに来た
そしてエンディングから始まる
次の物語で
旅の道すがら
また再開できることを
願っています
別れの歌です
あなたの行く先に光を
夕立旅立ち

セットリスト

1.拒否オロジー
2.とどめを刺して
3.境界線
4.帰ってこいよ
5.初雪
6.アルカホール
7.水槽
8.抒情死
9.マスクチルドレン
10.馬鹿騒ぎはもう終わり
11.世界の解像度
12.独白
13.千年幸福論
14.そういう人になりたいぜ
15.未来になれなかったあの夜に
16.夕立旅立ち

末法独唱 雨天決行~MC~

冬になっても
梅雨は終わらない
雨は止まない
今年の6月の憂鬱は
塞がれた空に
檻となり
今も降り続けている
守られなかった約束に
靄がかかり
沈黙を目深に被る
「またいつか」
「いつか必ず」
「いつか上手くいく」
そのいつかに用がある
雨天決行
早くドアを閉めてくれ
あの日が覗いてる
今日があの日の続きだとしたら
今日に続かなかったあの日を話そう
明日に続きそうもない
今日を話そう
置き去りにしたもの達を
見殺しにしたもの達を
人には言えない
恥ずかしい夜達を
未来になれなかった夜達を

田名部の夜更け
まだ逃げてないだけの男
境内に吐いた煙草の煙は
祭り提灯に揺らいで橙
親不孝通りの川沿い
ざまぁみろって放り投げた
小石みたいな誠実さも置き引きに遭い
例えば
満月への距離
途方に暮れるほどの滑落を
孤独と呼ぶには
哀れすぎて
そういう暗がりで出会ったあんたは
姿が見えないからこそ
そういう暗がりで
触れ合う心は
痛みまで伝播しあって
目玉が裏返ったみたいに
あんたの中身がよく見える
もういっそこんがらがった言葉は
国道であやとりするみたいに
ほどくことすら諦めて
田名部の夜更け
まだ逃げたいだけの男の
言われたかった言葉は
田名部の夜に蓋をして
涙はそこから噴き出した

日本林製紙工場の隣の公園
運動場脇のベンチ
そこに僕らのさよならは居た
息を吐けば
白い煙が雲の振りをして
季節が変われば
気持ちも変わるとうそぶいた
僕らのさよならは
戸棚の隅で眠っていた
ずいぶん長く眠ってたくせに
埃も被らず
何故そんな綺麗なんだって尋ねれば
君がしょっちょう取り出して
撫でまわすからだと眉をひそめた
春、雪解けに萎れた
僕らのさよならが
申し訳なさそうに顔を出した
白々しく空を見上げ
濡れた身体をふるって
気まずく微笑んだ
銀河の渦はうねる
感傷たちに緊張して
あらゆる夜は騒がしい
灯油ストーブは後悔をまくし立て
そんなの気に病むなと
ドアが降雪に軋んだ
布団の中で
僕らのさよならを温めて
記憶の一番柔い被膜をつつけば
ベルのような倍音で
悲しみのいくつかが和音となって
とうとう夜は泣き出した

あれは、10年前
今から、10年前
あの頃、僕には名前がなかった
僕の歌には名前がなかった
歌うのは僕一人で
それを聴く人なんていなかった
初めて人前で歌う時に
名前が必要だと、気が付いた
だから僕は誰にも聴かせる予定が無くて
誰にも必要とされていない
この寂しい歌をせめて
「無題」と名付けた

望んだけれど、必要とされず
目指すけれど、辿り着けず
最後の祈りみたいな歌も
都会の喧騒に怯えて消えた
そんな有象無象の弱い虫が
東京の日陰で
成し遂げた風の落書きをして
十年後、さも素晴らしい栄光であるかのように
懐かしんでは、傷跡に目を細めた
世界中どこにでもよくある夢の終わりと別れ
特別だと信じていた、ありふれた昨日
名付けるには、あまりにありふれた
僕らの昨日
ついには息を止めた
僕らの昨日

そんなまさかが
何度もあったこの数年を
見てきたあなたが手にしている花束
会いたい人にも会えなかった今年の夏
暑い空に無情さも野焼きにされて
剝き出しになった冷笑に
雪が降り積もる
ともあれ令和二年
今日現在も同じ
「またいつか」
「いつか必ず」
「いつか上手くゆく」
十年前と何も変わらない
「またいつか」
「いつか必ず」
「いつか上手くゆく」
その「いつか」に用がある
触れられなくても伝わる想像
越えられない距離を越える方法
歌は届く
泳ぐが如く
遠く望む故郷
よどむことなく灯す
五行の抒情
歌は届く
泳ぐが如く
遠く望む故郷
よどむことなく灯す
五行の抒情

明けるはずもない長い夜も
耐えがたい深い悲しみも
心を止血して
這いつくばって
見上げた先に
かすかな光
諦めそうな自分を説き伏せ
今日やれることにだけ
手を伸ばす
時間は進む
戻らない無常に泣きじゃくり
悪態をつき
むきになって
過去は振り返らず
その度
未来に託してきた
そして、十年が経った
「またいつか」
「いつか必ず」
「いつか上手くゆく」
その「いつか」に会いに来た
今日、祈る
今日、悩む
今日、作る
今日、笑う
今日、挫けず
今日、捨てず
今日、痛み
今日、歌う
雨天決行
今日だってどうせ止まない雨
運命と呼ばれる全てを疑え
降らば降れと天を睨みつけ
どうか挫けることなく
あの、光へ進め

セットリスト

1.夏を待ってました
2.未来になれなかったあの夜に
3.あんたへ
4.さよならごっこ
5.季節は次々死んでいく
6.無題
7.積み木
8.ワンルーム叙事詩
9.拒否オロジー
10.とどめを刺して
11.クリスマス
12.曇天
13.令和二年
14.馬鹿騒ぎはもう終わり
15.夕立旅立ち
16.真っ白な世界
17.スターライト

ロストボーイズ~MC~

いつもの通学路
いつもの通勤電車
おんなじ道を行ったり来たりするだけの毎日
それなのになぜ僕らは道に迷う
2022年ロストボーイズツアー
道に迷う全ての子どもたちと
かつて子どもだった人たちへ
歌いに来ました
amazarashiです

僕らはあと何回、再会できるのか
あと何回、笑い合うことができるのか
今日が限りある数回のうちの
一つだと気付いた時
前進以外の選択はなくなった
長い夜はどうせまたやってくる
それでもそれでもって繰り返して
何度でも何度でも
そうやっていくしかない
振り向けば、昔の自分が立っている
怒りに拳を固く握って
そのくせ泣きそうな顔をして
過去の自分に尋ねる
なぜ僕は僕になったのか

あれは確か
続けるか辞めるかの分岐点
戻ることができない場所まで
追い詰められて
結局、進むことを選んだ
その理由は
あれは確か、まだ引っ越したばっかのとき

昔を振り返れば
思い出話は尽きない
だけど口には出せない薄暗い過去
だれもが持っている
思い返せば、ただの遊びで
だけど、純粋な夢
ふざけて、笑い合って
音楽を始めた少年を
あの街に置き去りにしていた
この先、どこに向かうにしたって
自分の成り立ちを知ってこそ
僕が何者かは
僕の過去が語ってくれる

僕らを駆り立てたものは
なんだったのか
僕らが変えたものとは
なんだったのか
開戦前夜
黒煙の向こうに
かすかに見える過去
あれは僕らの
きっかけ
引き金
火種

ツアーファイナル東京
ありがとうございます
七号線ロストボーイズっていうアルバムと
今回のツアーは
おんなじ繰り返しの日常の中で
迷ったり
悩んだり
してしまうことに対して
道しるべみたいなものを
作れたらなーって
それは自分のことに関して思って
作ったものです
だけど
体調壊してしまって
ツアーも延期になって
みなさんに迷惑掛けてしまったんですけど
それでまた・・・また迷子になってしまって
でもそん時、なんかツアーの練習しながら
歌を思い出しながら
結局、過去から言ってることは
そんな変わんないし、だけどそれって
ずっとワイ自身に
必要なものだったんだなって思いました
多分、みなさんも
仕事、学校で
悩んだり
迷ったり
色々あると思うんですけど
ワイがね言えることは
そんなないです
でも悩みながら、迷いながら
一歩でも進めるなら
それでいいんじゃないかなって思います
なんとかラスト2曲
ここまで進むことができました
ありがとうございました

人と人を比べた時に
初めて価値が生まれます
寂しさも
人と人との間にしか生まれません
だから僕らは旅をする
出会いが僕に価値を与え
別れが僕に理由をくれる
これからまた長い夜は来るけど
それでもそれでも
何度でも何度でも
問いかける
夜の向こうに答えはあるのか
夜の向こうに答えはあるのか
スターライト

いつかすべてが上手くいくだろ
いつかすべてが上手くいくだろ
そう言って始まった旅は
まだ続いてる
年々スピードは増して
始まりは遠くなって
嬉しかったことも
楽しかったことも
出会いと別れすら
一瞬で通り過ぎていく
僕らはあと何回、再会できるのか
あと何回、笑い合うことができるのか
今日が限りある数回の内のひとつだとしたら
この名残惜しさすら旅路の連れとなる
電車の窓から過ぎ去る景色を眺めながら
きっと今日のことを思い出す
その速度で迷いを断ち切り
その温みで凍えた心を癒し
どうか挫けることなく、光へ進め

ありがとう!!
ロストボーイズツアー2022
ツアーファイナル東京ガーデンシアター
ありがとうございました!!

セットリスト

1.感情道路七号線
2.火種
3.境界線
4.ロストボーイズ
5.間抜けなニムロド
6.空洞空洞
7.僕が死のうと思ったのは
8.あんたへ
9.夏を待ってました
10.戸山団地のレインボー
11.数え歌
12.アオモリオルタナティブ
13.爆弾の作り方
14.空に歌えば
15.1.0
16.スターライト
17.空白の車窓から

騒々しい無人~MC~ ワンデイ ver

今日はせっかくなんで
古い曲もやろうと思って
色々、考えてたんですけど
長くやってると
なんか、あんま好きじゃなかった曲も
好きになってきたりして
距離が離れた分
見えてくることもあるのかなって
思っています
次の曲もそういう曲です(隅田川)

ありがとうございます
去年、七号線ロストボーイズ
っていうアルバム出したんですけど
ロストボーイっていうのは
前のっていう意味で
なんか、たいていの人間は繰り返しの毎日を
生きてると思うんですけど
昔だったらワイだったら
そっから抜け出せとか
そういうメッセージになったのかなって
思うんですけど
今のワイはそういう繰り返しの毎日とか
すごい肯定したいなっていう気持ちがあって
ああいうアルバムを作りました
でそれで、なんかその時期ワイも
色々ね、体壊したり
迷子だったと思うんですけど
地元の友達とかに会って
そう思うに至ったんですよ
それで高校生時代のこととかを思い出して
作った歌です(ロストボーイズ)

自分が生きてる屍みたいだなとか
そういうネガティブなことを歌にするのは
わいにとってはすごい
必然なことだったんですけど
でもまぁそんな受け入れられないだろなって
ずっと思ってて
でも今ではわかるんですよ
世界中にあちこちに
そういうことに共感してくれる人たちが
いるっていうこと
そう思うようになったきっかけの曲です
(僕が死のうと思ったのは)

感動の根元にあるものって
何かなってよく考えるんですけど
例えば・・・例えばー
ハッピーエンドの物語に感動するとして
そのエンディングだけ見て
人って感動するんじゃないと思うんですよ
そこに至るまでの
色んなね、葛藤とか苦しみとか
そういうのを乗り越えるからこそ
なんか感動するんじゃないかなって
思ってて
なんか人間の共通言語って
痛みなんじゃないかなっていう
ワイの仮説です
(カシオピア係留所)

次の曲はえっと
アマチュア時代に
よくやってた歌で
カフェとか居酒屋とか
路上ライブとかで
よく2人でやってた曲です
こんな風に
amazarashiやって
始まったんだなって
思って頂ければ
東京時代の
東京行って挫折した時の思い出を
書いた曲なんですけど
こんなたくさんお客さんきてくれて
みなさんの前で歌って
あのころの夢を今、生きてます
さくら

ありがとうございます
あと2曲で終わりです
今ちょうど
次のリリースに向けて
曲作ってるんですけど
なかなか苦戦しています
今日なんかヒントもらえればいいなって
思ったんですけど
まぁそういうのは
終わってからわかるんで
また頑張って
みんなでライブやれたら嬉しいです
別れの歌です
夕立旅立ち

ありがとうございます
みなさんにとって
amazarashiは
たくさんいる中の
1アーティストかもしれないですけど
ワイにとってはもちろん人生で
で、みなさんの人生とワイの人生が
こうやってたまーに交わるのが
ライブだと思ってます
また次って言っても
今年じゃなくても
来年じゃなくても
10年後でも20年後でも
全然いいんで
また会えることを楽しみにしてます
どうかそれまで
生き延びてください

セットリスト

1.ジュブナイル
2.たられば
3.隅田川
4.ロストボーイズ
5.リビングデッド
6.僕が死のうと思ったのは
7.季節は次々死んでいく
8.カシオピア係留所
9.そういう人になりたいぜ
10.ひろ
11.帰ってこいよ
12.さくら
13.馬鹿騒ぎはもう終わり
14.スワイプ
15.夕立旅立ち
16.アンチノミー

永遠市~MC~

十数年の時をかけて
数百キロメートルの距離を超えて
数万文字の言葉を費やして
数万小節の音符を積み上げて
今日も音楽が鳴って
過去と未来が錯綜(さくそう)する耳鳴りに
僕らは何を見るのか
これは映画じゃなく生活
ライブツアー2023永遠市
名シーンだけの人生ではいられない
名もなき日々を生きる全ての人たちへ
歌いにきました
amazarashiです

変わらないもの
変わっていくもの
移り変わる景色の中で
大事なものだけは
どうか失わないように
一生消えない傷跡や
途方に暮れて
為すすべなくうなだれた長い夜の
つじつまを合わせるために
僕は探している
音と耳鳴りの陶酔や
一夜の刹那の高揚や
笑いあって
別れる考えを
埋め合わせようのない欠落の
つじつまを合わせるために
僕は探している

何かが足りない気がして
綺麗なものを探して集めて
それでもまだ足りない気がして
永遠なんてないという諦め
だけど
だからこそ照らすことができる感情があることを
僕は知っている

もう何もかも失っても構わないと
やぶれかぶれに始まった逃避行は
今日も続いている
僕にとっての自由は
なりたいものになれるかどうじゃなく
なろうと試みることができること
こんなところまで導いたのは
全部捨てて逃げ出した臆病さ
何かを目指しているわけではなく
あの日からずっと僕は逃げている
自由に向かって

ツアーファイナル東京
ありがとうございます
ツアー終わったら
永遠市っていうアルバムは
完成するのかなって
各地を回りながら
思っていました
あと2曲やったら完成です
永遠市っていうアルバムは
ファイナルの今だったら
はっきり言えるんですけど
わいが未来に向かって
進んでいくための意志です
各地で色々力をもらったので
またこの先もやりたいこと見つかったんで
来年それ以降もまたよろしくお願いします
ありがとうございました

忘れたつもりでも
不意に蘇る思い出
平坦な日々の連続に
飽き飽きしながら
新しい朝に立ち止まり
日の光に背を向ける
今年もまた雪が降る
あの日から変わった自分と
あの日と変わらない自分が2人
胸の中で相対する
進んでも進んでも
遠くなるような気がして
何者かになれる気がしたけど
それでも逃れられない
自分という最小単位が
今日も僕をここに立たせている

十数年の時を掛けて
数百キロメートルの距離を超えて
数万文字の言葉を費やして
数万小節の音符を積み上げて
今日も音楽が鳴って
過去と未来が錯綜(さくそう)する耳鳴りに
僕らは一瞬の夢を見る
埋め合わせようのない哲学や
永遠なんてないという諦めや
全部捨てて逃げ出した臆病さや
それでも逃れられない自分という最小単位が
僕らをこの夜に連れてきた
音楽が止んだあとの静寂に
拍手と高揚のフィードバックの減衰に
あなたがふと我に返った時
途方に暮れて
為すすべなくうなだれる長い夜
手持無沙汰に探ったポケットに
今日の音が
今日の言葉が
ひとかけらでも残っていますように
夜の隅っこで泣いていたあなたへ
どうかどうか生き延びて

セットリスト

1.俯きヶ丘
2.インヒューマンエンパシー
3.下を向いて歩こう
4.ディザスター
5.14歳
6.無題
7.つじつま合わせに生まれた僕等
8.スワイプ
9.君はまだ夏を知らない
10.月曜日
11.海洋生命
12.超新星
13.自由に向かって逃げろ
14.空に歌えば
15.美しき思いで
16.ごめんねオデッセイ
17.アンチノミー

騒々しい無人~MC~ ツアーver

あのワイはロック少年だったから
前向きなメッセージとか
ストレートな表現に
すごい影響を受けてきた人間なんだけど
でもそういう綺麗ごとが
逆に自分を縛ってしまうって時があって
特に心が疲れてる時はそう思ってしまって
好きなバンドも聴けなくなったりした時期とかが
あったんですけど
でもせめて自分の歌ぐらいは自由に
息ができるもので
あって欲しいな思いながら作った歌です(リビングデッド)

amazarashiがデビューして
14年目で今
来年15周年だし
何かできたらいいなとは思ってるんですけど
ちょっと振り返ると
デビュー1年目の時は
初ライブがデビューしてから
リリースしてから
ちょうど1年目くらいで
渋谷でやったんですけど
そのころワイはまだバイトとかしてて
デビューしたんだけど
こんなもんかなーみたいな感じで
で、レコーディングだ
ライブだって東京来るようになって
元々、引きこもりだったから
東京に面食らって
これやっていけんのかなとか
思ってたんですけど
それで渋谷でライブ行って
人多くて逃げるように喫煙室行って
タバコ吸ってたら
amazarashiのTシャツ来てる人がいて
あー青森の田舎の片隅で作ってたものが
こんな都会にも届くんだなって思って
あーちゃんとこれは頑張んなきゃなって
思ったのを覚えてます
そういう時期に作ってた歌です(ワンルーム叙事詩)

それでデビューしてから
しばらく2年くらい経って
飯とかようやく食えるようになって音楽だけで
で青森のむつってとこに住んでて
すんごいえーと
県外出るまでに数時間、3時間とか掛かっちゃうから
青森市っていう中心の方に引っ越したんですよ
古い一軒家で、もちろん防音とかできなくて
裏は山で何にもなくて
窓あけっぱで音楽できるような家で
そこでそこを引っ越してから
1曲目に作った曲、歌います
すごいそん時の
決意とか覚悟とか
詰まってると思います(ジュブナイル)

今日はせっかくなんで
最近、やりたくてもやれてない曲を
やろうと思うんですけど
次はアマチュア時代の代表曲で
当時、毎回やってたんで
もう最近飽きて
やってなかったんですけど
歌いたくなったので
歌います(光、再考)

騒々しい無人
今日はファイナル、ありがとうございました
あと2曲になるんですけど
次の曲は最近、好きな曲で
すごいシンプルだし
何でもない曲なんですけど
なんでか好きで
なんでだろうなって思ってたんですけど
なんかamazarashiの未来が見えるような気がして
好きなんだなって気付きました
これから10年後、20年後
どうなってるかわからないですけど
なんかこうやって
こんな立派な箱じゃなくても
仲間と音楽やってたいなって
思います
ありがとうございました
夕立旅立ち

去年から、永遠市ツアー周って
今年、アジアツアー周って
気付いたことがあって
なんかライブが後半になってくると
すんごい爆音なってるし
息も上がって、汗だくで
光がピカピカなって
すごいふわーってなって
あぁなんかこのまま
どうなってもいいなって思う瞬間があるんですよ
ワイはきっとそういう瞬間のために
音楽をやっていて
今回のツアーでもそういう瞬間は
たくさんありました
今日もそうです
そういう歌を作ったので
最後にそれ歌って終わります
今日はありがとうございます

セットリスト

1.アンチノミー
2.エンディングテーマ
3.リビングデッド
4.ロストボーイズ
5.ワンルーム叙事詩
6.ジュブナイル
7.そういう人になりたいぜ
8.光、再考
9.令和二年
10.パーフェクトライフ
11.この街で生きている
12.穴を掘っている
13.吐きそうだ
14.まっさら
15.夕立旅立ち
16.どうなったって

まとめ

amazarashiのライブMCを、ツアーごとにまとめました。
気になったツアー、気になった言葉から、
またいつでも読み返してもらえたら嬉しいです。














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