稲盛和夫の名言・格言15選|仕事・努力・生き方を支える言葉【出典付き】

名言

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仕事内容を変えれば、気持ちも変わるのか。

それとも、今の仕事への向き合い方を変えるべきなのか。

仕事がうまくいかないとき、この二つの間で迷うことがあります。

稲盛和夫は、その迷いに対して「仕事を好きになる」という言葉を残しました。

これは、つらい環境を無理に我慢し続けるという意味ではありません。目の前の仕事に深く関わり、工夫し、やり遂げる中で、達成感と次の意欲が生まれるという考え方です。

稲盛和夫の言葉には、生まれ持った能力だけで自分の限界を決めず、考え方と日々の行動によって未来を変えていこうとする姿勢が表れています。

この記事では、京セラが運営する稲盛和夫オフィシャルサイトの「フィロソフィ」に掲載されている言葉から15本を選びました。

仕事に迷っているとき、努力を続ける意味を見失ったときに、自分の考えを整理する手がかりとして読んでみてください。

稲盛和夫の名言・格言15選【一覧】

  1. 仕事を好きになる
  2. 地味な努力を積み重ねる
  3. 知識より体得を重視する
  4. 常に創造的な仕事をする
  5. 渦の中心になれ
  6. もうダメだというときが仕事のはじまり
  7. 成功するまであきらめない
  8. 能力を未来進行形でとらえる
  9. 楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する
  10. 信念を貫く
  11. 人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
  12. 一日一日をど真剣に生きる
  13. 素直な心をもつ
  14. 感謝の気持ちをもつ
  15. 動機善なりや、私心なかりしか

稲盛和夫とは

稲盛和夫は、京セラと第二電電企画(現在のKDDI)を創業した実業家です。

1932年に鹿児島市で生まれ、鹿児島大学工学部を卒業後、京都の碍子メーカーに就職しました。1959年、27歳のときに京都セラミック株式会社(現在の京セラ)を設立します。

1984年には第二電電企画を設立。2010年には政府の要請を受けて、経営再建中だった日本航空の会長に就任しました。日本航空は2012年に再上場を果たしています。

経営の経験から生まれた考えを「フィロソフィ」としてまとめ、仕事、努力、判断、生き方について多くの言葉を残しました。2022年8月24日、90歳で亡くなっています。

参考:稲盛和夫オフィシャルサイト「プロフィール」同「経営」年譜

仕事への向き合い方を変える稲盛和夫の名言5選

1.仕事を好きになる

仕事を好きになる

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「仕事を好きになる」

好きな仕事に出会えれば、自然に力を出せると思うことがあります。

しかし稲盛和夫は、仕事をやり遂げるためのエネルギーを生む方法として、自分から仕事を好きになることを挙げました。

最初から強い興味を持てなくても、全力で取り組み、一つのことをやり遂げれば、達成感や自信が生まれます。それが、次の目標へ向かう意欲につながっていくという考えです。

もちろん、心身を壊す環境まで好きになる必要はありません。それでも、続けると決めた仕事の中で工夫できる部分や役立っている実感を探すことは、仕事との関係を変える一歩になります。

今の仕事との向き合い方を考えたい方は、仕事に悩んだときに読みたい名言集も参考にしてください。

2.地味な努力を積み重ねる

地味な努力を積み重ねる

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「地味な努力を積み重ねる」

大きな目標を持つほど、今日の作業が小さく見えることがあります。

稲盛和夫は、優れた成果の前には、改良や改善、実験、データ収集、受注活動など、目立たない取り組みの繰り返しがあると説明しています。

一日で人生を変えるような行動を探すより、今日の仕事を一つ正確に終える。昨日気づいた問題を一つ直す。その積み重ねが、遠くに見える目標へつながります。

成果がまだ見えない時期にも、努力が無意味だと決まったわけではありません。変化を記録しながら続けることで、少しずつ前進していることに気づけます。

3.知識より体得を重視する

知識より体得を重視する

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「知識より体得を重視する」

知っていることと、実際にできることは同じではありません。

公式ページでは、セラミックの焼成を例に、文献と同じ条件で進めても結果が毎回同じになるとは限らないことが説明されています。現場で試し、違いを観察した経験があってこそ、知識や理論を生かせるという考えです。

仕事を覚えるときも、説明を一度聞いただけでは身につかないことがあります。

自分でやってみて、失敗した原因を確かめ、次のやり方を変える。その反復によって、頭で理解していた知識が、自分で使える技術へ変わっていきます。

4.常に創造的な仕事をする

常に創造的な仕事をする

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「常に創造的な仕事をする」

創造的な仕事というと、誰も思いつかなかった大きな発明を想像しがちです。

稲盛和夫が重視したのは、毎日の仕事で「これでよいのか」「なぜこうなるのか」と考え、昨日より今日、今日より明日と改善を続けることでした。

同じ仕事を担当していても、確認方法を変える、手順を分かりやすくする、失敗しやすい箇所を先に点検するなど、工夫できる部分はあります。

創造性は、一度のひらめきだけではありません。小さな疑問を放置せず、改善へつなげる習慣からも生まれます。

昨日までの方法にとらわれず仕事を更新する姿勢は、松下幸之助が残した「日に新た」という考え方にも通じています。

5.渦の中心になれ

渦の中心になれ

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「渦の中心になれ」

仕事は、多くの場合、一人だけでは完成しません。

稲盛和夫は、周囲で起きている仕事に加わるだけでなく、自分から働きかけ、協力する人が集まる中心になることを「渦」にたとえました。

中心になることは、役職に就くことや、一人で全部を背負うことではありません。

問題に気づいたら声を上げる。必要な人へ相談する。次に何をするかを提案する。小さくても自分から動くことで、仕事に対する当事者意識が生まれます。

困難を越えて挑戦を続ける稲盛和夫の名言5選

6.もうダメだというときが仕事のはじまり

もうダメだというときが仕事のはじまり

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「もうダメだというときが仕事のはじまり」

考えた方法を試してもうまくいかず、「これ以上は無理だ」と感じることがあります。

稲盛和夫は、ものごとを成し遂げる土台として、才能だけではなく、熱意、情熱、粘り強さを重視しました。行き詰まったところから、さらに考え抜く姿勢を表した言葉です。

ただし、健康や安全を犠牲にして働き続けることまで勧める言葉として受け取る必要はありません。

本当に方法がないのか。別の見方はできないか。相談できる人はいないか。限界を感じたときこそ、一度立ち止まり、まだ試していない選択肢を探すきっかけにできます。

心が折れそうなときに読みたい言葉は、自信をなくしたときに読みたい名言10選にもまとめています。

7.成功するまであきらめない

成功するまであきらめない

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「成功するまであきらめない」

一度失敗すると、向いていない証拠のように感じることがあります。

しかし、失敗は一つの方法で期待した結果を得られなかったという情報でもあります。原因を振り返り、やり方を修正できれば、次の試行へつなげられます。

ここでいう「あきらめない」は、同じことを無計画に続けることではありません。

目的を手放さず、必要に応じて方法を変えながら最後まで取り組む。結果が出ない時間を、失敗で終わらせず試行錯誤へ変える言葉です。

松下幸之助も、成功する前に諦めることで失敗が確定すると説いています。二人の考え方は、松下幸之助の名言記事で比較できます。

8.能力を未来進行形でとらえる

能力を未来進行形でとらえる

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「能力を未来進行形でとらえる」

新しい仕事を前にすると、「今の自分にはできない」と判断したくなることがあります。

稲盛和夫は、現在の能力だけで可能か不可能かを決めるのではなく、目標を達成する時点までに必要な力を身につけるという考え方を示しました。

今できないことと、これからもできないことは同じではありません。

必要な知識を分ける。練習する期間を決める。詳しい人に助けを求める。目標から逆算すれば、漠然とした不安を具体的な課題へ変えられます。

現在の限界だけで可能性を決めない姿勢は、本田宗一郎の名言・格言15選からも学べます。

9.楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する

楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」

挑戦には、前向きさと慎重さの両方が必要です。

最初から失敗ばかり想像すれば、目標を小さくしてしまいます。一方、勢いだけで始めれば、避けられた問題に足を取られるかもしれません。

まずは制限を外して目標を描く。計画するときは、起こりうる問題と対策を洗い出す。そして実行するときは、準備した自分を信じて動く。

考える段階ごとに視点を切り替えることで、夢を無謀な計画にせず、心配だけで終わらせない方法が見えてきます。

10.信念を貫く

信念を貫く

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「信念を貫く」

新しいことを始めると、反対意見や予想外の障害に出会います。

そのたびに目的まで変えてしまえば、何も積み上がりません。稲盛和夫は、高い理想に支えられた信念を持ち、障害を試練として正面から受け止めることを重視しました。

信念を貫くことは、他人の意見を聞かない頑固さとは違います。

方法や計画は見直しても、なぜ取り組むのかという目的は簡単に手放さない。変える部分と守る部分を分けることが、挑戦を続ける支えになります。

考え方と生き方を整える稲盛和夫の名言5選

11.人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」

稲盛和夫を代表する考え方の一つです。

公式ページでは、能力と熱意を0点から100点、考え方をマイナス100点からプラス100点として、三つの要素の掛け算で人生や仕事の結果が決まると説明されています。

この式が伝えるのは、能力が高い人だけに可能性があるわけではないということです。今の能力に自信がなくても、熱意を持って努力し、前向きな考え方で行動すれば、結果を変えられる余地があります。

同時に、能力や熱意があっても、考え方が自分や周囲を傷つける方向へ向かえば、結果もマイナスになり得ます。何ができるかだけでなく、何のために力を使うかを問う方程式です。

12.一日一日をど真剣に生きる

一日一日をど真剣に生きる

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「一日一日をど真剣に生きる」

先のことを考えすぎると、まだ起きていない失敗まで心配してしまいます。

稲盛和夫は、人生を一人一人が主人公を務めるドラマにたとえ、一日一日、一瞬一瞬を真剣に生きることで脚本は変わっていくと説きました。

「ど真剣」は、休まず緊張し続けるという意味に限定して捉える必要はありません。

今日決めるべきことを決める。目の前の相手と向き合う。今できる仕事を終える。先の不安に飲み込まれたとき、意識を今日へ戻すための言葉です。

人生の方向に迷っているときは、人生に迷ったときに読みたい名言28選もあわせて読んでみてください。

13.素直な心をもつ

素直な心をもつ

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「素直な心をもつ」

ここでいう素直さは、誰の意見にも従うことではありません。

稲盛和夫は、自分の至らなさを認め、人の意見を聞き、反省しながら自分を見つめる謙虚な姿勢を「素直な心」と表現しています。

失敗したときは、言い訳をしたくなることがあります。しかし、耳の痛い指摘の中に、次の失敗を防ぐ情報が含まれているかもしれません。

相手の言葉をすべて受け入れるのではなく、感情的な反発をいったん置き、事実として確かめる。素直さは、自分を責めるためではなく、成長できる部分を見つけるために使えます。

14.感謝の気持ちをもつ

感謝の気持ちをもつ

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「感謝の気持ちをもつ」

仕事で成果が出たとき、自分の努力だけに目が向くことがあります。

けれど、その仕事には、教えてくれた人、協力してくれた仲間、選んでくれた顧客、生活を支えてくれた家族など、多くの人が関わっています。

稲盛和夫は、自分たちだけで現在の場所まで来たわけではないことを忘れず、周囲への感謝を持って仕事を進める大切さを説きました。

感謝は気持ちだけで終わらせず、言葉で伝える、相手の仕事を認める、困っているときに支えるという行動に変えることで、信頼関係につながります。

15.動機善なりや、私心なかりしか

動機善なりや、私心なかりしか

出典:稲盛和夫オフィシャルサイト「動機善なりや、私心なかりしか」第二電電設立の公式エピソード

稲盛和夫は1984年に通信事業へ参入する前、動機は世の中のためになるものか、そこに自分の利益だけを求める気持ちはないかと、繰り返し自問しました。

その確認を経て、長距離電話料金を安くして国民の役に立つという目的で、第二電電の設立を決断しています。

大きな選択をするときは、「成功できるか」だけを考えがちです。

そこで、「なぜそれをするのか」「誰にどのような影響があるのか」と問い直す。自分の都合から少し離れて動機を確かめることで、迷ったときに戻れる判断の軸ができます。

稲盛和夫の言葉を本で読みたい方へ

稲盛和夫の人生哲学を一冊で読みたい方には、『生き方』があります。

「人は何のために生きるのか」という問いから、考え方、努力、心のあり方をまとめた代表作です。仕事だけでなく、これからの生き方を考えたい方に向いています。

仕事に焦点を絞って読みたい方には、『働き方』があります。

なぜ働くのか、仕事にどのような意味を見いだすのかを、稲盛和夫自身の経験とともに考えられる一冊です。

稲盛和夫の名言に関するよくある質問

稲盛和夫の代表的な名言は何ですか?

代表的なものとして、「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」があります。

生まれ持った能力だけで結果が決まるのではなく、どれだけの熱意を持って取り組むか、どのような考え方で力を使うかが重要だとする方程式です。

「もうダメだというときが仕事のはじまり」とはどういう意味ですか?

才能だけで限界を決めず、行き詰まってからも熱意を持って考え、方法を探し続ける大切さを表した言葉です。

ただし、健康や安全を無視して働くことまで求める言葉としてではなく、まだ試せる方法や相談先がないかを見直すきっかけとして受け取るのがよいでしょう。

「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」で、なぜ考え方だけマイナスになるのですか?

公式の説明では、能力と熱意が0点から100点であるのに対し、考え方はマイナス100点からプラス100点とされています。

能力と熱意が高くても、考え方が悪い方向へ向かえば、掛け算の結果も大きなマイナスになるためです。力の大きさだけでなく、その使い方が人生や仕事を左右するという考えです。

稲盛和夫の名言はどこで確認できますか?

京セラが運営する稲盛和夫オフィシャルサイトで確認できます。

「思想」のページには仕事や人生の指針が項目別に掲載され、「稲盛和夫アーカイブ」では講演や実際のエピソードも公開されています。

稲盛和夫の本を初めて読むなら、どれがおすすめですか?

人生や考え方を広く知りたい方には『生き方』、仕事との向き合い方を考えたい方には『働き方』が選びやすいでしょう。

短い言葉を毎日少しずつ読みたい場合は、『稲盛和夫一日一言』という選択肢もあります。

まとめ|現在の能力だけで、これからの自分を決めない

稲盛和夫の言葉は、努力すればすぐに結果が出ると約束するものではありません。

仕事を好きになる工夫をする。地味な努力を積み重ねる。失敗したら、考え方や方法を見直す。

その繰り返しによって、今はできないことを未来にできるようにしていく考え方です。

「自分には能力がない」と感じたときも、現在の自分だけを見て結論を出す必要はありません。

今日身につける知識や、これから積む経験も含めて、自分の能力を未来進行形で捉えてみてください。

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