努力しているのに、なかなか結果が出ない。
目標が遠く感じられ、「自分には無理なのではないか」と立ち止まりそうになる。
そんなときに読みたいのが、大谷翔平の言葉です。
大谷の名言には、華やかな記録だけでなく、届かない目標への向き合い方、失敗やけがの受け止め方、自信がないまま一歩を踏み出す姿勢が表れています。
最初から何でもできた人の言葉ではありません。結果が出ない時間にも、自分にできることを探し続けた人の言葉だからこそ、挫折しそうなときにも響きます。
一方、インターネット上には、発言した時期や媒体が分からない「大谷翔平の名言」も少なくありません。また、大谷本人が生み出した言葉ではなく、恩師から受け取った教えが本人の名言として紹介されている場合もあります。
そこでこの記事では、本人インタビュー、記者会見、雑誌、書籍などで出典や背景を確認できた言葉から15本を選びました。恩師から受け取った言葉については、その点も分かるように紹介します。
今の自分に必要な一言を探しながら、読んでみてください。
大谷翔平とは
大谷翔平は、1994年7月5日生まれ、岩手県出身のプロ野球選手です。
花巻東高校から、2012年のドラフト1位で北海道日本ハムファイターズへ入団。投手と打者を兼ねる「二刀流」に挑み、2018年にメジャーリーグへ移りました。
2024年にはメジャー史上初の「50本塁打・50盗塁」を達成。2025年には3年連続、通算4度目となるMVPを満票で受賞しています。
前例が少ない道を歩いてきたからこそ、その言葉には、才能だけでは説明できない準備と試行錯誤が表れています。
参考:大谷翔平のNPB年度別成績|日本野球機構/大谷翔平選手ページ|MLB公式/大谷翔平が達成した「50-50」|MLB公式/大谷翔平が満票で4度目のMVP|MLB公式
努力と目標についての大谷翔平の名言5選
1.「できないと思ったら終わり」
160kmを目標にしたときも、できないと思ったら終わりだと思って、3年間やってきました。
出典:『Number』983号(2019年7月25日発売)
高校時代の大谷は、当時の高校生には現実離れしているようにも見えた球速160kmを目標にしました。そして高校3年生の夏、その数字に到達しています。
この言葉が伝えるのは、根拠のない楽観ではありません。「できる」と決めたうえで、3年間の行動を積み重ねたことに意味があります。
大きな目標を前にすると、できない理由はいくつも浮かびます。しかし、自分で可能性を閉じなければ、今日できる小さな行動は残ります。
参考:「160kmを目標にしたときも」大谷翔平の名言|Number Web
2.「やり尽くしたと言える1日1日を大事にする」
やり尽くしたと言える1日1日を、誰よりも大事に過ごしてきた自信を持ってます。
出典:『大谷翔平 野球翔年Ⅰ 日本編2013-2018』(石田雄太、文藝春秋)
結果は、努力した日に必ず返ってくるとは限りません。思うような成果が出ず、何のために続けているのか分からなくなる日もあります。
大谷が自信の根拠にしたのは、将来の成功ではなく、やり尽くしたと言える日々でした。結果を完全には選べなくても、その日の過ごし方は選べます。
遠い目標ばかりを見て苦しくなったときは、「今日はやれることをやったか」と考える。目標を一日単位に戻すことで、また歩き出しやすくなります。
参考:本当の成功は「やり尽くした」努力の先にある|ZUU online
積み重ねを大切にした野球選手の言葉は、イチローの名言・格言15選でも紹介しています。
3.「偶然で終わらせないために努力する」
そうならないようにするための努力をすることを大事にしたい。
出典:2017年1月の本人インタビュー(Number Web掲載)
大谷は打撃について、「なぜ打てたのか」を説明できる打席を増やしたいと話しています。偶然ヒットになった結果ではなく、狙った動きが結果につながる状態を求めていたのです。
一度うまくいくことと、何度も再現できることは違います。仕事や勉強でも、成功した理由を振り返れば、次に生かせる方法が見えてきます。
結果だけを喜んで終わるのではなく、「なぜできたのか」を言葉にする。その小さな検証が、偶然を実力へ変えていきます。
参考:大谷翔平が語っていた「説明できる打席」の追求|Number Web
4.「直感は積み重ねた経験から生まれる」
毎日、積み重ねてきた経験があってこその直感だというところが大事です。
出典:『Number』1094・1095号
大谷は、高校卒業後に直接メジャーを目指すか、日本ハムへ入団するかという大きな選択に向き合いました。両親や球団関係者と話し、自分でも考え続けた末に進む道を決めています。
ここでいう直感は、何も考えずに選ぶことではありません。日々集めた情報や経験が、自分の中で答えにつながる瞬間です。
迷ってすぐに答えが出なくても、考えた時間は無駄になりません。納得できる選択は、迷わなかった人ではなく、迷いながら考え続けた人に近づいてきます。
参考:「指針」や「期待」は超えていくもの|ZUU online
5.「期待は超えるもの」
期待は応えるものじゃなくて、超えるもの。
出典:『大谷翔平 野球翔年Ⅰ 日本編2013-2018』(石田雄太、文藝春秋)
この言葉は大谷が生み出したものではなく、花巻東高校時代に佐々木洋監督から教わり、大切にしてきた言葉です。
周囲の期待は、ときに重圧になります。しかし大谷は、期待を「失敗できない理由」ではなく、自分の基準を一段上げるきっかけとして受け止めてきました。
毎回、大きく超える必要はありません。頼まれたことに一つ工夫を加える、昨日より少し丁寧に取り組む。小さな上積みも、期待を超える一歩になります。
参考:「期待は応えるものじゃなくて超えるもの」|PRESIDENT Online
仕事で努力を続けることに疲れたときは、仕事に疲れたときに読みたい名言23選も読んでみてください。
挫折と逆境についての大谷翔平の名言5選
6.「負けているのは今だけ」
負けているのは今だけだって。
出典:酒井医療「大谷翔平 スペシャルインタビュー」(2023年)
大谷は子どもの頃、自分より体が大きく、野球がうまい選手を何人も見てきました。それでも、自分にやれることを続ければ、いつか越えられると考えていたと話しています。
今の結果は、最終的な評価ではありません。現時点で届いていないことと、これからも届かないことは別です。
負けている事実から目をそらさず、それを「今だけ」と捉える。悔しさを未来へつなげるための、静かで強い言葉です。
心が折れそうな日に読み返したい言葉は、自信をなくしたときに読みたい名言10選にもまとめています。
7.「少しくらいの停滞や後退は気にしない」
少しくらいの停滞や後退はあまり気にしないでください。
出典:酒井医療「大谷翔平 スペシャルインタビュー」(2023年)
これは、けがに苦しむ若いアスリートへ向けた言葉です。大谷自身も何度もけがや手術を経験しながら、競技へ戻ってきました。
前へ進み続けたいときほど、一時的な後退は怖く感じます。しかし、治す時間や立て直す時間も、長い目で見れば前進の一部です。
昨日よりできない日があっても、積み重ねのすべてが消えるわけではありません。止まったように見える時間にも、次へ進むための準備はできます。
8.「悔しい経験が次の思いを生む」
そういう悔しい経験がないと、そういう思いもできないんだ。
出典:『大谷翔平 野球翔年Ⅰ 日本編2013-2018』(石田雄太、文藝春秋)より一部抜粋
大谷は小学生時代、目指していた全国大会へ出場できず、悔しい思いを経験しました。その悔しさが、「次は優勝する」という気持ちと練習の原動力になったと振り返っています。
失敗した直後に、無理に前向きになる必要はありません。悔しいと感じるのは、それだけ本気で目指していた証拠でもあります。
その感情を否定せず、次に何を変えるかへつなげられたとき、敗北はただの終わりではなくなります。
参考:「悔しい経験」が大谷翔平の原動力になった理由|ZUU online
9.「メンタルも含めて技術」
メンタルを言い訳にしたくないので。それも含めて技術だと思っています。
出典:2024年4月3日のジャイアンツ戦後取材(現地時間)
ドジャース移籍後の初本塁打まで40打席を要したことについて、メンタルと技術のどちらが影響したのかと尋ねられたとき、大谷が答えた言葉です。
気持ちが整うのを待つだけではなく、揺れた状態でも力を出せる準備まで技術に含める。そう考えると、精神論だけで自分を責めずに済みます。
不安をなくすことが難しいなら、不安があっても始められる手順を作る。調子に左右されにくい仕組みも、実力の一部です。
参考:大谷翔平、ザ・名言「それも含めて技術」|Jプロ野球中継
10.「正解か失敗かは、すぐには分からない」
何が正解だったのか、何が失敗だったのかは、死ぬ間際にならないと分からないんじゃないかな。
出典:『Number』1094・1095号
人生では、選ばなかった道の結果を確かめることができません。大谷も、日本ハムへの入団、二刀流、メジャー移籍など、大きな選択を重ねてきました。
今うまくいっていないからといって、その選択が失敗だったとは限りません。遠回りで得たものが、あとから別の場面で生きることもあります。
過去の選択を裁き続けるより、選んだ場所で何ができるかを考える。迷いを抱えたままでも、人生を前へ進めてよいと思わせてくれる言葉です。
選択に迷い、答えが見えなくなったときは、人生に迷ったときに読みたい名言28選も参考にしてください。
挑戦と成長についての大谷翔平の名言5選
11.「憧れるのをやめましょう」
憧れるのをやめましょう。
出典:2023年WBC決勝前の円陣でのスピーチ
WBC決勝の相手は、アメリカ代表でした。大谷は試合前、チームメートに対して、メジャーのスター選手への憧れをこの一日だけは捨て、勝つことだけを考えようと呼びかけました。
尊敬する相手を目の前にすると、自分を小さく見積もってしまうことがあります。しかし、競う場に立ったなら、相手を見上げたままでは自分の力を出し切れません。
憧れを否定するのではなく、勝負の瞬間だけ同じ舞台に立つ人として向き合う。その意識の切り替えが、力を発揮するための一歩になります。
12.「常に挑戦したい」
常に挑戦したいなと思ってます。
出典:ロサンゼルス・ドジャース入団記者会見(2023年12月14日・現地時間)
大谷はドジャースへの移籍を、新しい挑戦だと表現しました。実績を残したあとも、安全な場所にとどまることより、さらに高い目標へ向かう道を選んでいます。
挑戦は、転職や大きな決断だけではありません。苦手なことを一つ試す、昨日とは違う方法を選ぶことも挑戦です。
変化には、期待だけでなく寂しさや不安も伴います。それでも成長したい気持ちが残っているなら、その気持ちは次の一歩を選ぶ理由になります。
参考:大谷翔平ドジャース入団記者会見・全文書き起こし|スポーティングニュース
13.「やってみてダメなら、それはそれでいい」
やってみてダメだと実感したら、それはそれでいい。
出典:『大谷翔平 野球翔年Ⅰ 日本編2013-2018』(石田雄太、文藝春秋)
二刀流への挑戦には、多くの否定的な声がありました。それでも大谷は、やらないまま諦めるより、実際に試して自分で確かめる道を選びました。
自信がついてから始めようとすると、最初の一歩がいつまでも遠くなります。大谷は、自信はやってみたあとについてくるものだと続けています。
挑戦してうまくいかなければ、できない理由や改善点が分かります。その実感も、次の選択を支える経験になります。
失敗を恐れず試す姿勢は、本田宗一郎の名言・格言15選にも通じています。
14.「才能は伸び幅」
僕の才能が何かと考えたとき、それは伸び幅なのかと思いました。
出典:『Number』963号(2018年10月11日発売)
メジャー1年目の春、大谷は思うような結果を出せず、その実力を疑う声も受けました。それでも投打の動きを変えることを恐れず、新しい方法を試したと振り返っています。
才能という言葉を、最初から備わった能力だけで考えると、自分には何もないように感じることがあります。しかし、変わる力や学び続ける姿勢も才能です。
今できることが少なくても、これから伸ばせる余地は残っています。完成していないことは、弱さであると同時に可能性でもあります。
参考:「僕の才能は伸び幅」大谷翔平の名言|Number Web
15.「緊張しないとおもしろくない」
だから、緊張しないとおもしろくないかなって思います。
出典:『大谷翔平 野球翔年Ⅰ 日本編2013-2018』(石田雄太、文藝春秋)
大谷は、勝てると分かっている勝負より、どちらが勝つか分からない勝負のほうが、勝ったときの喜びは大きいと話しています。
緊張するのは、弱いからではありません。失敗する可能性があり、それでも結果を出したいと思っているからこそ、心が動きます。
怖さが消えるまで待つのではなく、緊張を本気の証拠として受け止める。そう考えれば、不安を抱えたままでも勝負の場へ進めます。
参考:「緊張するからこそ、勝ったときにおもしろい」|ZUU online
勝負や組織の中で成長するための言葉は、野村克也の名言・格言15選でも紹介しています。
「先入観は可能を不可能にする」は大谷翔平本人の言葉?
「先入観は可能を不可能にする」は、大谷翔平の代表的な名言としてよく紹介されています。
ただし、大谷本人が生み出した言葉ではありません。花巻東高校時代に、佐々木洋監督から教わった言葉です。
大谷が160kmを目標にしていた時期を支え、その後も挑戦を続けるうえで大切にしてきたため、「大谷翔平を象徴する言葉」として広く知られるようになりました。
本人の発言として紹介するなら、「恩師から受け取り、大谷が大切にしてきた言葉」と背景まで添えるのが正確です。
参考:「先入観は可能を不可能にする」大谷翔平に影響を与えた恩師の言葉|スポーツナビ/先入観は可能を不可能にする|ZUU online
大谷翔平の名言から分かること
大谷翔平の言葉に共通しているのは、成功を約束する考え方ではなく、結果が分からない状況で何をするかという姿勢です。
- 大きな目標でも、自分で可能性を閉じない
- 結果が出ないときは、今日できることへ戻る
- 停滞や失敗を、長い道の途中として捉える
- 自信がなくても、まず試してみる
- 緊張や不安を消すのではなく、抱えたまま進む
今すぐ大きく変わらなくても構いません。
負けているのは「今だけ」かもしれない。そう考えて今日の一歩を選べたなら、挫折はそこで終わりではなく、次へ進む途中になります。
大谷翔平の言葉をもっと深く知りたい人へ
名言は短い一文だけでも力がありますが、発言した場面や前後の話まで読むと、言葉の意味がより具体的に見えてきます。
日本ハム時代の挑戦や本人の考え方を深く知りたい人には、石田雄太さんの『大谷翔平 野球翔年Ⅰ 日本編2013-2018』が向いています。
参考:『大谷翔平 野球翔年Ⅰ 日本編2013-2018』公式書籍ページ|文藝春秋
テーマごとに多くの言葉を読みたい人には、桑原晃弥さんの『限界を打ち破る 大谷翔平の名言』もあります。

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