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試合に出られず、ベンチで自分の名前が呼ばれない。
その時間を「評価されていない証拠」と捉えるか、次の機会に備える時間へ変えるかで、その後の行動は変わります。
長谷部誠は、出場機会を失ったときも、監督の考えを観察し、自分に求められている役割を探しました。
日本代表の主将として華やかな舞台に立った一方で、代表落選、クラブでの構想外、けが、ポジション変更など、思いどおりにならない時間も経験しています。
長谷部誠の言葉が教えてくれるのは、気持ちを無理に強くする方法ではありません。
感情に振り回されないように心を整え、今できる準備を続け、環境が変わったときに動ける自分でいることです。
この記事では、本人の著書の公式試し読み、JFAのインタビュー、引退会見、Number Webなどで出典を確認できる言葉から15本を選びました。
言葉が生まれた背景と、仕事や人生でどのように受け取れるのかをあわせて紹介します。
長谷部誠の名言・格言15選【一覧】
- 過去の悔しさを乗り越えた経験が自信になる
- いつか来るチャンスに備えて忍ぶ
- ベンチにいるときこそ頑張りどころ
- できないことが多いからこそ、新しい挑戦を楽しむ
- 命が途絶えるときまでチャレンジする
- 心は鍛えるのではなく、整える
- 努力や我慢を言い訳の材料にしない
- 自分に合った準備の仕方を見つける
- 考えは変わり続ける生き物
- 自分で決めた道を、後悔なく終える
- 人との出会いが人生を豊かにする
- チームワークだけに頼らない
- 年齢や立場を待たず、自分から引っ張る
- チームの目的を自分の立場より優先する
- 受け継いだものを次の世代へつなぐ
長谷部誠とは
長谷部誠は、元プロサッカー選手であり、元日本代表主将です。
1984年に静岡県藤枝市で生まれ、藤枝東高校を卒業後、2002年に浦和レッズへ加入しました。
2008年にドイツのヴォルフスブルクへ移籍し、2008-09シーズンのブンデスリーガ優勝に貢献。その後、ニュルンベルクを経て、2014年からアイントラハト・フランクフルトでプレーしました。
フランクフルトでは2018年のDFBポカール、2022年のUEFAヨーロッパリーグ優勝を経験しています。
日本代表では国際Aマッチ114試合に出場。2010年、2014年、2018年のFIFAワールドカップに主将として出場し、キャプテンとしての国際Aマッチ出場は歴代最多の81試合です。
2024年5月に22年間の現役生活を終え、引退後はフランクフルトU-21や日本代表で指導者としての経験を重ねています。
参考:JFA「長谷部誠インタビュー」・TENTIAL「サッカー指導者・長谷部誠」・サッカーキング「現役引退会見」
逆境で腐らず前へ進む長谷部誠の名言5選
1.過去の悔しさを乗り越えた経験が自信になる
代表のことも含めて、過去味わったいろんな悔しさを乗り越えられたことが、自信になってます。
出典:Number Web「長谷部誠の名言」(Number612号・2004年9月30日)
浦和レッズ入団3年目、20歳のときの言葉です。
長谷部誠はユース代表で候補にとどまり、アテネ五輪代表の合宿にも呼ばれませんでした。それでもクラブで出場機会を増やし、後に日本代表の主将を務めるまでになります。
選ばれなかった事実は消えません。しかし、その後に何をしたかによって、悔しさの意味は変えられます。
自信は、最初から自分を信じ切ることだけではありません。悔しい状況でも行動をやめず、以前の自分を越えた経験も、次の困難に向き合う根拠になります。
2.いつか来るチャンスに備えて忍ぶ
いつかは来るチャンスと、いつか来る状況の変化に自分が対応するために、本当に忍ぶ。
出典:Number Web「長谷部誠の名言」(Number961号・2018年9月13日)
ヴォルフスブルクに在籍していた2012-13シーズン、長谷部誠は約4か月にわたり出場機会を失いました。
練習場の裏にある森を走る日々が続きましたが、監督交代によって状況が変わると先発へ復帰します。
待つことは、何もしないことではありません。
状況を自分だけで変えられないときも、体調を整える、必要な力を磨く、次に求められる役割を考えることはできます。機会が来たときに動けるように準備する時間が「忍ぶ」という言葉に込められています。
挫折を成功までの過程として捉える考え方は、本田圭佑の名言・格言15選にも通じます。
3.ベンチにいるときこそ頑張りどころ
ベンチに座っているときこそ、選手にとって大切な「頑張りどころ」だと僕は考えている。
出典:幻冬舎plus「監督の言葉にしない意図・行間を読む」/『心を整える。』収録
ヴォルフスブルクで先発から外れることが増えたとき、長谷部誠はベンチで監督の反応を観察しました。
どのようなプレーを評価し、何を嫌うのかを見極め、自分のプレーを修正します。その後、再び先発の座をつかみました。
希望していた仕事を任されないとき、気持ちが落ち込むのは自然なことです。
それでも、今いる場所だから見える情報があります。評価する人の基準、周囲に足りない役割、自分が改善できる部分を探せば、待つ時間を次の機会への準備に変えられます。
4.できないことが多いからこそ、新しい挑戦を楽しむ
できないこと、上手くいかないことが非常に多い。逆にそれが楽しいというか、新鮮というか……
出典:GOETHE「コーチ・長谷部誠、ぶち当たる“壁”との向き合い方」(2025年1月23日)
現役引退後、長谷部誠はフランクフルトU-21のアシスタントコーチと日本代表コーチを兼務し、指導者として新しい道へ進みました。
選手時代とは違う視点が必要になり、言葉がうまく出ないことや、試合中に判断できないこともあると率直に語っています。
経験のある分野から離れると、できない自分が目につきます。
しかし、できないことがあるのは、成長できる余地が見えている状態でもあります。完璧に始めることを求めず、新しく学べること自体を楽しむ姿勢が、挑戦を続ける力になります。
5.命が途絶えるときまでチャレンジする
自分の命が途絶える時まで、何かにチャレンジしていたい。
出典:TENTIAL「サッカー指導者・長谷部誠|誠実に、整える。」
長谷部誠は、挑戦を人生の大きなテーマとして挙げています。
現役を引退することは、挑戦の終わりではありませんでした。選手から指導者へ役割を変え、できないことを一つずつ学び直しています。
年齢や肩書きが変われば、挑戦の形も変わります。
以前と同じ成果を追う必要はありません。今の自分が少し背伸びをしなければ届かないことを選び、必要な準備から始める。その一歩が、新しい可能性を開きます。
心が折れそうなときに読み返したい言葉は、自信をなくしたときに読みたい名言10選にもまとめています。
心を整え、準備を続ける長谷部誠の名言5選
6.心は鍛えるのではなく、整える
心は鍛えるものではなく、「整える」もの。
長谷部誠を代表する考え方です。
心を常に強く保とうとすると、落ち込んだ自分や迷っている自分まで否定したくなります。
しかし、感情は意志だけで消せるものではありません。大切なのは、乱れないことではなく、乱れたあとに元の状態へ戻る方法を持つことです。
部屋を整える、考えを書き出す、睡眠を確保する、決まった時間に準備を始める。自分に合う習慣を持てば、不安がある日も必要な行動へ戻りやすくなります。
7.努力や我慢を言い訳の材料にしない
努力や我慢は秘密にすべきだ。
出典:幻冬舎 電子書籍「長谷部誠のマイルール」/『心を整える。』収録
長谷部誠は、努力や我慢を周囲に話すと、尊敬や同情が自分の中に甘えを生むことがあると説明しています。
努力を誰にも相談してはいけないという意味ではありません。助けが必要なときは、状況を伝えることが大切です。
ここで注目したいのは、「これだけ頑張ったのだから、結果が出なくても仕方がない」という言い訳を先に用意しない姿勢です。
努力を見せることより、何のために取り組んでいるのかを見失わない。評価されない時間にも自分との約束を守ることが、静かな自信につながります。
8.自分に合った準備の仕方を見つける
自分に合った準備の仕方を突き詰めて考えるべきということだ。
出典:幻冬舎plus「決戦へのスイッチは直前に入れる」/『心を整える。』収録
2007年、浦和レッズはリーグ最終節で敗れ、目前だった優勝を逃しました。
長谷部誠は試合前に結果を考えすぎて眠れず、コンディション調整に失敗したと振り返っています。その経験から、必要な分析は事前に済ませ、試合直前に気持ちのスイッチを入れる形へ変えました。
一般的に良いとされる準備が、全員に合うとは限りません。
早く気持ちを高める方が動きやすい人もいれば、直前まで平常心を保つ方が力を出せる人もいます。失敗したときは自分を責めるだけで終わらせず、どこで乱れたかを確かめることで、自分に合う方法へ近づけます。
9.考えは変わり続ける生き物
僕自身、“考え”は生き物だと思っている。
出典:Number Web「長谷部誠の名言」(Number781号・2011年6月23日)
長谷部誠は『心を整える。』のあとがきで、これから出会う人や本によって、自分の考え方も変わっていくだろうと記しました。
一度決めた意見を変えることは、弱さのように見える場合があります。
しかし、新しい経験を得ても考えを更新しなければ、過去の正解に縛られてしまいます。
大切な価値観は守りながら、方法や判断は見直す。変わる部分と変えない部分を分けることで、環境の変化にも対応しやすくなります。
人生の選択に迷っているときは、人生に迷ったときに読みたい名言28選も参考にしてください。
10.自分で決めた道を、後悔なく終える
それで後悔しているわけでは全くなく、大きな満足とともにキャリアを終えられたと思っています。
出典:サッカーキング「現役引退の長谷部誠『後悔というものはない』」(2024年5月24日)
2024年の引退会見で語った言葉です。
長谷部誠は、クラブから現役を続けるか引退するかの決断を託され、自分で時期を選べたことが大きかったと説明しました。
続けられるのに終える決断は、簡単ではありません。
それでも、自分の現状を客観的に見て、やり切ったと納得できる場所で次へ進む。周囲の期待だけでなく、自分が大切にしたい基準で決めたからこそ、満足して区切りをつけられたのでしょう。
終わることは失敗ではありません。目的や状況を見直し、自分で次の道を選ぶことも前向きな決断です。
チームと信頼を支える長谷部誠の名言5選
11.人との出会いが人生を豊かにする
サッカーを通じた人との出会いが、僕の人生に彩りや豊かさを与えてくれました。
出典:JFA「長谷部誠選手インタビュー」(2021年6月11日)
長谷部誠は、自分一人では現在の場所まで到達できなかったと振り返っています。
チームメイトだけでなく、監督、スタッフ、ライバル、サポーターなど、サッカーを通じて出会った人たちが財産になりました。
目標を達成すると、自分の努力だけに目が向くことがあります。
しかし、その途中には、教えてくれた人、競い合った人、失敗を指摘してくれた人がいます。成果だけでなく、そこへ向かう中で得た関係も、人生に残る大切なものです。
12.チームワークだけに頼らない
チームワークは必要なことなんだけど、それだけでは勝てないなと感じています。
出典:Number Web「長谷部誠の名言」(Number953号・2018年5月31日)
2018年のロシアワールドカップを前に、長谷部誠が日本代表に必要なものを語った言葉です。
仲が良く、同じ目標を共有しているだけで結果が出るわけではありません。
Number Webの説明では、練習から厳しさと激しさを求め、それを監督に言われてからではなく、自分たちから実行する必要性を語っています。
職場でも、雰囲気の良さは大切です。ただし、互いに遠慮して課題を指摘できなくなれば、チームの成長は止まります。信頼があるからこそ、必要な意見を伝え、各自が力を高めることが求められます。
人を信じながら結果への責任も引き受ける考え方は、栗山英樹の名言・格言15選でも紹介しています。
13.年齢や立場を待たず、自分から引っ張る
自分がチームを引っ張っていくぐらいの気持ちを持たなければならないと思っています。
出典:Number Web「長谷部誠の名言」(Number717号・2008年11月27日)
ヴォルフスブルクで出場機会を得て、日本代表へ定着し始めた頃の言葉です。
当時の代表には、自分より年上の選手が多くいました。それでも長谷部誠は、誰かに任されるのを待つのではなく、自分がチームを動かす意識を持とうとしました。
リーダーシップは、役職を与えられてから始まるものではありません。
困っている人に声をかける。必要な情報を共有する。問題に気づいたら提案する。小さくても自分から動くことで、周囲との信頼は少しずつ積み上がります。
14.チームの目的を自分の立場より優先する
そのために、自分が代表にいない方がいいのであれば、それも受け入れる。
出典:Number Web「長谷部誠の名言」(Number2016年11月25日臨時増刊号)
日本代表がワールドカップへ出場することを最優先に考えた発言です。
主将であっても、自分が選ばれることを目的にはしない。チームのためにできることはすべて行い、自分が外れる方がよいなら受け入れる覚悟を示しました。
組織への貢献は、常に自分を犠牲にすることではありません。
自分の立場を守ることが、本来の目的より優先されていないかを問い直す姿勢です。何のためのチームなのかを共有できれば、役割が変わったときも必要な行動を選びやすくなります。
15.受け継いだものを次の世代へつなぐ
これからはあとに続く若い選手たちが、日本サッカーをさらに成長させる番だ。
出典:幻冬舎plus「日本のサッカーを強くしたい」/『心を整える。』収録
長谷部誠は、日本人選手がヨーロッパでプレーできる環境は、奥寺康彦や三浦知良、中田英寿をはじめとする先輩たちの積み重ねによって築かれたと記しています。
自分が得た機会は、自分一人で生まれたものではありません。
先に道をつくった人から受け取ったものを、自分のところで終わらせず、次の人が進みやすい形にして渡す。それもリーダーの役割です。
仕事でも、知識を共有する、失敗の記録を残す、後輩が挑戦できる機会をつくることで、個人の経験が組織の力へ変わります。
仕事で自分の役割や周囲との関わり方に迷ったときは、仕事に悩んだときに読みたい名言集もあわせて読んでみてください。
長谷部誠の言葉を本で読みたい方へ
長谷部誠の考えをさらに深く知りたい方には、代表作の『心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣』があります。
出場機会を失ったときの過ごし方、試合前の準備、時間の守り方、チームでの振る舞いなど、結果を出すために実践してきた習慣がまとめられています。
「心を整える」という言葉を、気持ちの持ち方だけでなく、日常の行動へ落とし込みたい方に向いている一冊です。
長谷部誠の名言に関するよくある質問
長谷部誠の代表的な名言は何ですか?
代表的な言葉として、「心は鍛えるものではなく、『整える』もの。」があります。
感情を無理に強く抑え込むのではなく、日々の習慣によって心を安定した状態へ戻し、必要な場面で力を発揮するという考えです。
長谷部誠の「心を整える」とはどういう意味ですか?
落ち込まない人になることではなく、心が乱れたときに自分の状態を確認し、元の状態へ戻る方法を持つことだと考えられます。
長谷部誠は、早めに練習場へ行って心身を準備すること、試合直前まで普段どおりに過ごすこと、考えを整理する時間を持つことなどを実践してきました。
長谷部誠はなぜ長くドイツで活躍できたのですか?
技術や体力だけでなく、監督が求める役割を観察し、複数のポジションへ対応しながら、自分のプレーを変化させてきたことが理由の一つと考えられます。
出場機会を失ったときも準備をやめず、状況が変わったときに対応できる状態を保ちました。
長谷部誠の名言はどこで確認できますか?
本人の著書『心を整える。』のほか、出版社の公式試し読み、JFAのインタビュー、Number Webの「スポーツ名言集」、引退会見の記事などで確認できます。
この記事では、発言の時期や掲載媒体を確認できる言葉を選び、各項目に出典リンクを付けています。
長谷部誠の本を初めて読むなら、どれがおすすめですか?
最初の一冊には『心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣』が読みやすいでしょう。
一つの項目が短く、準備、努力、人間関係、チームでの振る舞いなど、仕事や日常生活にも置き換えやすいテーマで構成されています。
まとめ|心を整えるとは、次の機会に備えて行動すること
長谷部誠の言葉は、どんな逆境にも動じない強い人になることを求めているのではありません。
試合に出られなければ悔しい。大きな失敗をすれば落ち込む。新しい仕事では、できないことにもぶつかります。
その感情を否定せず、今できる準備へ意識を戻すのが「心を整える」という考え方です。
状況が変わるまで忍ぶ。自分に合う準備を探す。立場に関係なくチームのために動く。
結果をすぐに変えられない日も、自分の行動は選べます。
思いどおりにならないときこそ、次の機会が来たときに動ける自分を、一つずつ整えてみてください。

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